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「来年はネズミも飢えて死ぬ年」…北、猛暑・干ばつ後の食糧難心配

 中央日報はRFAの報道を引用し、今年の作柄は危機的状況と報道しました。

今後、国連の関連機関やNPO等が食糧支援の声を上げることが予想されます。

しかし、配給の透明性が確保されない援助品は、従来通り忠誠階級や軍隊に

優先配布され、一部はチャンマダン(市場)に横流しされる可能性が非常に大きいです。

 

中央日報日本語版 2018.10.01

 

 今年の夏、猛暑と干ばつに苦しめられた北朝鮮が食糧確保に乗り出したことが伝えられた。北朝鮮当局はコメの収穫減に備えて軍用米を強制徴収し、食糧流通を全面禁止する布告文まで発表した。

 

米国自由アジア放送は先月27日(現地時間)、咸鏡北道のある消息筋を引用して「今年の猛暑と干ばつで北朝鮮のコメの収穫量が減少することが予想され、協同農場の管理者や農場園の心配が大きくなっている」と報じた。

 

消息筋は「農場側は軍用米など国が指定した単位で食糧を収めた後、農場園に分配する米が不足している」としながら「国に納めるべき穀類計画量も保蔵するのが難しくなっている」と付け加えた。

 

続いて「住民が個人的に急斜面に作った小土地農場の作物状況も芳しくなく、例年の収穫量の半分も難しい」と明らかにした。

 

報道によると、北朝鮮は9月初めの収穫時期を迎えて個人的な穀類流通を全面禁止するという布告文まで発表した。

 

人民保安省(警察庁)名義で発表されたこの布告文には、農場畑の食糧を盗んだり侵害したりする場合、処罰するという記述もあると同放送は伝えた。布告文には「死刑」という単語まで登場させて協同農場などの食糧取締りを強化したと伝えられた。

 

すでに地方では作物状況不振による被害事例が出てきた。

 

報道によると、9月初め、黄海南道載寧の協同農場では生産量の40%を軍用米として納めるよう命じる当局の指示に従わなかった協同農場責任者が自ら命を絶った。また、両江道のある消息筋は「北朝鮮当局の強制徴収に住民の民心が乱れ、住民の間では『来年はネズミも飢え死にする年』という話まで出ている」と伝えた。

 

アジアプレス・インターナショナルの石丸次郎大阪事務所代表は、メディアとのインタビューで「北朝鮮は軍隊をはじめとして平壌市民、政府機関の職員、大型国営企業所などで今なお配給制が維持されている」とし「そのため彼らに支給する食料が確保できなければ、来年は大きな困難に直面するとの判断が働いたとみられる」とした。

 

国連食糧農業機関も今月初めに発表した北朝鮮の国家報告書で、今年の猛暑と干ばつで北朝鮮のコメ収穫量が減り、今後食糧難が続くだろうと予想した。

 

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