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他の提案は蹴った北朝鮮、防疫にはSOS…収拾困難な状況か(200306 朝鮮日報日本語版)

キム・ミョンソン記者

 

制裁により海外からの支援は受けられず 韓国のNGOに防疫用具の支援を打診

 

 北朝鮮の金正恩国務委員長が5カ月ぶりに直接青瓦台(韓国大統領府)に親書を送ってきたのは、北朝鮮内部で武漢コロナの感染が急速に拡大し、収拾が困難な段階に入ったためとの見方が出ている。コロナの感染拡大により非常事態となっている中国はもちろん、海外からの支援を受けるのが難しい状況に直面するや、韓国政府にSOSを送ったとの解釈だ。北朝鮮はこれまで韓国政府によるっさまざまな協力の提案を拒否してきた。

 北朝鮮当局はこれまで武漢コロナについて「一人の感染者もいない」と主張してきた。しかし内部ではコロナによる被害が急速に広まっているとの見方も出ている。北朝鮮の労働新聞は今月1日、平安南北道と江原道で7000人近い住民を「医学的監視対象者」に分類し「自宅隔離」したと報じた。国策研究所の関係者は「北朝鮮が隔離された人数を公開するのは、独自の防疫に限界を感じ、国際社会の支援を引き出そうとする意図」との見方を示した。

 北朝鮮で武漢コロナは昨年末に中国から大挙帰国した海外派遣労働者を通じて感染が広まったという。中朝貿易に詳しい北朝鮮の消息筋は「平壌-新義州など中国との公式貿易が活性化している西海岸の地域を中心に、感染が疑われる患者が次々と発生した」「北朝鮮当局は彼らを平城、徳川、新義州、介川、安州など地方都市のホテルに隔離している」と伝えた。

 別の消息筋は「北朝鮮は2月初めより中国から武漢コロナ診断キットと医療陣の支援を受けて平壌を中心に検査を行った結果、最近陽性反応が出た患者が次々と出た」と伝えた。それでも北朝鮮当局は内部で武漢コロナ感染拡大の状況を隠したまま、韓国の状況ばかりを大げさに宣伝してきたという。コロナの感染拡大に当惑した北朝鮮は2月中旬から中国や海外の貿易会社にコロナ診断用具や防護服、マスクを優先的に購入するよう指示したようだ。上記の消息筋は「中国でコロナ防疫用具の購入が難しくなると、国際機関やインド、ブラジルなどでも購入しようとしたが、実現しなかったらしい」とも伝えた。そのため北朝鮮は韓国のNGO(非政府組織)などに韓国製のコロナ防疫関連用具の支援を打診したという。

 

 

 

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