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「北朝鮮 兵士への食糧削減」

230215 東亜日報

北朝鮮兵士への食糧配給を縮小、「2000年代に入って初めて」

 

 北朝鮮が最近、兵士1人当たりの1日の穀物配給量を従来の620グラムから580グラムに削減したことが確認された。政府高官筋は14日、東亜日報の電話取材に対し、「北朝鮮が軍への配給量を減らしたのは2000年代に入って初めて」とし、「優先配給対象である軍の食糧まで減ったことは、北朝鮮の食糧難が深刻な状況であることを意味する」と話した。北朝鮮の主要都市では、住民に対して軍用米の備蓄などの名目で2、3日に1回、「愛国米」を出すよう促しているという。

 東亜日報の取材を総合すると、当局は、複数の北朝鮮の情報を分析し、北朝鮮が軍穀物配給量を減らした状況を把握している。北朝鮮は通常、住民1人当たりの1日平均の穀物配給量を500グラム半ばから後半に設定している。軍人1人当たりの配給量が580グラムになったということは、配給順位の最上位にいる軍も一般住民の水準まで配給量が減ったことを意味する。北朝鮮の食糧配給体系は1~9等級(等級が高いほど配給量が多い)に分類され、通常、兵士は3等級以内に入るという。北朝鮮の農業問題に詳しいGS&Jインスティテュート北朝鮮・北東アジア研究院の権泰進院長は、「軍の配給量を減らしたことから、北朝鮮が通常100万トン以上備蓄している戦時に備えた軍糧米も底をついた可能性がある」と分析した。

 別の政府筋によると、北朝鮮が昨年実施した軍事訓練も2021年と比較して10~20%減少したという。北朝鮮はエネルギー不足を理由に空軍の夜間訓練などはほとんどできない状況だという。                 申晋宇 niceshin@donga.com · 孫孝珠 hjson@donga.com

 

 

230215 ロイター通信

北朝鮮、食料不足悪化のもよう 韓国が指摘

[ソウル 15日 ロイター] – 

 韓国で対北朝鮮政策を担当する統一省は15日、北朝鮮の食料危機が悪化しているようだとの認識を示した。また、韓国紙は北朝鮮が約20年ぶりに兵士への配給を減らしたと報じた。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は今月6日、朝鮮労働党が「農業の発展に向けた正しい戦略を確立する非常に重要かつ緊急の課題」のため、党中央委員会拡大総会を2月下旬に開くことを決定したと報じた。

 韓国統一省は、北朝鮮がこうした特別会合を開くのはまれで、深刻な食料不足を事実上認めたと指摘。声明で「北朝鮮の食料事情は悪化しているようだ」と述べた。

こうした中、韓国の東亜日報は同国高官の話として、北朝鮮が2000年以来初めて兵士への日々の食料配給を減らしたと15日に報じた。

統一省はこの報道について詳細は確認できないとした上で、他の省庁とともに状況を注視していると述べた。

 権寧世統一相は、北朝鮮の金正恩総書記の娘が公式行事に登場したという最近の国営メディアの報道について、人道状況が悪化する中で人民の結束と忠誠心を強める狙いの可能性があると述べた。

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